国道289号、山を越えて三条市、日本海への道

 福島県いわき市から新潟市、日本海へとつながる国道289号は、2008年9月に白河市と下郷町を結ぶ甲子道路(かしどうろ)が開通し、残るは只見町と新潟県三条市の区間がつながれば、太平洋と日本海を結ぶ道路が全線開通となります。
 
 私がまだ小学生の頃、只見町の入叶津には、平成18年ごろ開通予定・・・と書かれていた看板を見たことがありますが、その道のりはまだまだ、という印象が町民の多くにもあります。

 6月27日28日の2日間、只見町と三条市による国道289号の八十里越道路暫定的活用検討懇談会が、三条市の下田地区で行われ、参加してきました。

 国道252号が開通していれば2時間程度で行ける道のりですが、今回は磐越道を利用して3時間40分かけて下田地区へ。三条市も昨年の豪雨災害の被害が大きく、道路が崩れたり河川が氾濫し家屋が流されるなど大きな被害を受けていました。

下田にそびえる八木ケ鼻

下田地区のシンボルになっている八木ケ鼻。この周辺にはキャンプ場や日帰り温泉施設「いい湯らてい」、そしてグラウンドなどのスポーツ施設がありました。いい湯らていって、中越のなまりをかけていて、いい湯だな~というようなニュアンスがあるようです。

 いい湯らていも昨年の水害で床上浸水の被害があり、その後リニューアルをして日帰り温泉だけでなく、食事施設や会食施設、また地のものを使ったイタリア料理が食べられる「gozzo latte」という素敵なレストランも併設されていました。

 のどかな田畑風景と山々に囲まれている下田地区は只見町とも似ている風景が広がりますが、大きく違うのは、只見町の現在の人口は4900人ほどに対して、下田地区は1万人規模で、都市機能を持つ三条地区へも車で40分、冬でも1時間程度の距離にあることです。多くの住民が三条や長岡方面へ仕事に行きながら下田地区に住まいを持つということ。また三条地区の方々が下田地区に日帰りで遊びに来る方も多いという、1つの市でありながら都市と農村の交流の場を併せ持っている印象が残りました。

 そしてもう1つ違ったのは家々の屋根。下田地区は積雪が1m50㎝ほどあるそうなのですが、多くの家が瓦屋根ということ。雪下ろしが大変のようですが、やはり新潟県は日本海に面している地域なのか公共施設でも瓦屋根を利用しているところもあり、只見のトタン屋根には見られない、趣のある家屋が多く見られました。

 27日には三条市と只見町で、今後の暫定的活用に向けた両市町の方向性について、また国道289号の開通により考えられる効果等について、関係機関からの資料説明がありました。

 一体いつ、開通するのかな?

 これが多くの方、両市町の住民にとっては最大の疑問だと思います。
それが近づいていることは2年前の9号トンネルの貫通にも象徴されていますが、残る工事個所や昨年の災害による被災箇所もまだ残っており、すぐに、とはいかないのだということは会議を通して感じられました。
 それでも両市町とも今年も国道289号を活用したイベント等を既に予定しており、今安全に活用できる範囲で積極的に交流していくことが大切だということを改めて感じました。

 国道289号視察1 9号トンネル工事説明
 翌日は国道289号の現地見学に、三条市さんのバスで向かいました。工事用道路を利用させていただきながら山を登っていくと、下を見るのが怖いような細い道がいくつもありました。バスの中でも完全ヘルメット着用です。
 現場の方々に9号トンネルの工事の様子を説明していただきました。今回は残念ながら9号トンネルの見学はできませんでしたが、7号トンネルの目の前で説明を受け、トンネル工事がいかに慎重に進められているのか・・・気の遠くなるような作業で安全に作業されていることを知りました。
 9号トンネルを掘り進めたか所には、硬い地層だけでなく、柔らかな石の地層も多く非常に苦労されたということです。

国道289号工事用道路

 7号トンネルの見学の帰りにはかつての八十里の道筋が山の中腹にうっすらと残るというポイントを教えていただきましたが、すでに緑濃い季節のためかほとんど見えませんでした・・・。初雪が降った日にはその跡がくっきりと見えるということです。ちなみにこのポイントにはこれから工事が始まる5号橋梁(全長約300m)が架かるということです。  

八十里古道がうっすら残る

 9号トンネルが貫通し、これからは残るトンネル、橋梁の整備と昨年の水害で被災した個所の復旧工事が行われる予定ですが、なにしろ山の奥のため、工事期間は6か月しかありません。それでも、1年でも早くこの国道289号で只見町から三条市へ、そして日本海へとつながってほしいですね。

 現地見学を終え、いい湯らていのレストラン「gozzo latte」でパスタコースの昼食をいただきました。
渡り蟹を使ったトマトクリームの平打ちパスタ。この他の素材にも三条市の地元食材を使った三条ポークやル・レクチェのシャーベットなどもありました。そしてこのカトラリーも三条のものづくり文化から生まれています。
 地産地消にこだわった素敵なレストランでした。

gozzo Latteのパスタコース

 帰りにはいい湯らていから車で2,3分ほどの小高い場所にある棚田を見せていただきました。ここの周辺は春にはカタクリの群生が、そして初夏にはヒメサユリが咲く場所ということですが、只見ではなかなか見られない棚田の風景が広がっていました。

下田の棚田

 小さな棚田も災害の爪痕が残っており、細かな復旧作業が進められています。棚田オーナーもいらっしゃるとか。住民の方々が思いを持って守られている地域の宝物を見せていただきました。

 いろんな地域資源がある中で、ただ山や水が豊富で豊かな地域、というだけではなく、それをどう使って、何ができるのか、を具体的な形にしていくことがこれからの只見や農村地域が一生懸命考えていくことだと思います。
 
 次は家族と一緒に、もう一度三条へ行ってみようと思います。
 みなさんも、ぜひ行ってみてけやれ。(新潟県の方言を聞くのを忘れてしまいました・・・。)

 三条市ホームページ
 

 サカイ 

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